中国の Ani7ime Animation Studio が作製した短編アニメーション『Water Brain』(水脳袋) です。
鼻を垂らしたかわいいキャラクターが圧力社会に立ち向かう、世界観がステキなアニメーションです。
Ani7ime Studio は中国広州の GAFA (Guangzhou Academy of Fine Arts) (広州美術学院)という学校の学生さん7人で始められ、卒業制作としてこの作品を作ったそうです。作品が出来上がってから一人脱退してしまったそうで、現在は6人で活動しているようです。この作品は中国の動画サイトで話題となり、同校で行なわれている The Best Graduation Film Award at GAFA を受賞し、CGとインタラクティブ技術の国際会議 SIGGRAPH 2009 でも紹介され、また中国のマンガ・アニメーション関連最大の賞、金竜賞の最優秀アニメ脚本賞を受賞しています。
宿題をこなして行くことで、上の等級にエレベーターのように進んで行くことが出来ます。
子供たちの頭の中は水で、怪物から過度のプレッシャーを与えられ水が沸騰し蒸気を出します。その蒸気が貪欲な怪物たちの食べ物になり、また怪物たちの世界のエネルギーとなっています。
ある時一人の子供が不思議な力を持つ紙飛行機でみんなを救い出そうとするのですが…。
そんな感じのお話です。
細かいところまで描かれていてクオリティーが高いと思います。
エネルギー工場となっている舞台など世界観もおもしろく、キャラクターもかわいいです。15分程ですが、内容がしっかりしていておもしろいですよ。
子供たちを「奴隷にしている」怪物は通学カバン型で両親や教師を、エネルギー工場は教室や自分の部屋を表現しているそうです。
幼少期、創造力や他の大事な何かを高めることの必要性、競争社会のために勉強ばかりでそれらを犠牲にしていることなどがテーマになってるそうです。
でも勉強も必要、そういうジレンマのようなものも感じられます。
とてもいい作品だなぁと思いました。
中国ではこういうオリジナリティのある作品は、時々検閲によって、その努力が全て無駄になってしまうことがあるそうです。
なんだかいろいろ考えてしまいました。
Ani7ime Studio のブログです。中国語です。BGMが大きいです。右下にプレイヤーがあるので、調整して下さい。
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